オーストラリア、クイーンズランド州にあるWellers Hill State Schoolは、公立の小学校でありながら英語・日本語のバイリンガル・プログラムを提供しています。校長のジョン・ウェブスター校長が、幼児期に二つの言語を話すことで脳の発達を促すことなど、バイリンガルであることの利点を信じ、2014年にこのカリキュラムを導入しました。基本的にオーストラリアの教育は全国統一のカリキュラムにのっとって行われていますが、外国語教育(LOTEプログラム=Languages other than English)に関しては各校の校長先生が大きな裁量を持っており、力を入れる言語決めて良いようになっているようです。


このカリキュラムは、単に第二外国語として日本語を学ぶのではなく、全体の約半分の授業時間を「日本語で」行ういわゆるイマ-ジョン・プログラムです。つまり、子供たちは算数や地理、科学などの教科そのものを日本語で学ぶのです。通常の授業以外にも文化祭を開催したり島根県安来市との交換留学を行ったりと、全校をあげての取り組みが評判を呼び今ではこの学校へ子供を入学させたいとこの地域に転入してくるファミリーもいるとか。

学校ウェブサイトの説明によると、「一年生からこのバイリンガル・プログラムに参加する生徒は3年生までに会話レベル(= conversationally fluent)、5年生までにはより精度の高いレベルで話せるよう(=technically fluent)になることが見込まれている。」と紹介されています。興味深いことに、学力調査によるとこのバイリンガル・プログラムを選択している生徒とそうでない生徒(つまり英語のみで学習している生徒)には学力の差異が見られ、前者のグループのほうが優秀な成績を収めているそうです。また、この学校は2016年にクイーンズランド州の教育庁から「The Showcase Award for Excellence in Global Engagement」賞をおくられ、その功績を称えられました。外国語習得のあり方の一つの例、成功例として、この学校はこれからも注目され続ける存在となるでしょう。

Web: Wellers Hill State School