某有名人夫婦のご子息が難関私立中学校を受験する様子を密着取材する番組が放送されており、ブログやSNSでは激励や批判などの感想が飛び交っているようです。

インターナショナルスクールに通われていた小学校高学年のお子さんが、そこから日本の学校に移り、私立中学校の中でも難易度の高い学校を受験する、というものです。

テレビに出てくる有名人なのでご夫婦の雰囲気も分かります(あくまで、いち視聴者という立場で)し、ご子息が通われていたとされるインターも分かります。また、同じ進路選びをした「インター → 中学生になる直前に日本の小学校へ編入 → 日本の私立中学校受験を目指す」日本人のお子さんおよびその親子さんは、我が家の周りにも本当にたくさんいらっしゃるので、ネタ的に非常にfamiliar (見聞きしてよく知っている)なお話だと思います。

受験指導をしている塾?(家庭教師?)へのツッコミや批判は他のブロガー達に譲るとして、私が気にかけているのはやはり、文化的言語的な背景が日本人である生まれなのにわざわざ幼少期からインターナショナルスクールへ行って教育言語を英語にしておきながら、就学年齢に達してからまだ数年しか経ってないのに日本の教育システムへと路線を変更。受験という大舞台で使用する言語を英語から日本語へ換える、という点です。

お子さんご本人が抱える負担。非常に非常に大きいと思います。非常に。

このような境遇のお子さんは、私や私の子ども達の周りに日常的に本当にたくさんいます。子ども達のクラスメートがそうです。

そして、こういう日本人のお子さんは概して「インターに通っていたんだから英語はできるんでしょう。英語は。」という目に晒されることが多いです。この有名人のご子息も多くの視聴者からそのような目で見られることと推察します。

せめても。せめても。願わずにはいられません。こういった境遇の日本人のお子さん達の英語が、公用語が英語の国で育つネイティヴの子供達の英語レベルと同程度のレベルに達していることを。

仮にも、そうでない場合。(といっても、残念ながらそうでない場合が多いのですが)悲しいことだと思います。

親の判断で幼少からインターナショナルスクールに入れられ、日本語を習得する機会を毎日毎分毎秒失いながら生活をする。本人の自覚のないまま。

それでいて今の日本のインターにいては生涯の学習言語である英語が、生まれも育ちも英語ネイティヴの人と同じレベルまで成長することは、保証されていません。

悲しすぎます。でもこれが現実です。

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