前の投稿で、「インターに子どもを通わせていて得られる利点は何か」ということを私なりにまとめて見ました。親の私もやりたくない保護者活動を無理やり強要されたこともないし、子どもの学業面も自由なアプローチで思考する機会が与えられていることが、私の感じている利点である、と記しました。小さいうちは学業面は全て家庭で面倒を見るというスタンスの我が家にとって、杓子定規の宿題でがんじがらめに時間を拘束されることもないし、学年のカリキュラムのしがらみもあまりないインターの生活は悪く無いと思っています。家庭のやり方次第で「学び」に自由なスタンスでいられるのだ、と私は解釈しています。

しかし。この「自由」というものはとても厄介なものです。自由を履き違えることは、とても危険なことです。子どもが小さいうちは、親がよく見ていてあげるべきです。「うちの子インター行ってるのー。」と言って「だから日本語が下手でも(荒れていても)(乱暴でも)良いでしょう?」とか「だからマナーが悪くても許されるでしょう?」とかいうのが自由を履き違えた「悪い例」です。インターに通っていて習得した英語のレベルが、英語を公用語とする国の子どもと同等レベルに達していればまだ救いようがあるのかもしれません。英語オンリーの世界でうまく生き残れる可能性があるからです。しかし。英語も何となく会話はできるが読み書きとなるとネイティブの子どもには及ばない、そして同時に日本語も読み書きができず年齢相応に追いつくのは諦めたということになるのであれば、ではなぜそこまでしてインターに入れたの?と頭を傾げたくなるケースは本当に多いです。親が自由の意味を勘違いした結果、一生不利益を受け続けるのは子どもの方です。

一見カジュアルに聞こえる英語ですが、英語の世界にも当然ながら「年長者への敬意や、他人に対する礼儀」があります。そういったものを教え、躾けるのは親の最低限の務めだと私は思います。その務めが「日本語だったらできるけど、英語では無理」というのであれば、日本の学校に通わせてまずは日本語を母国語相応にしてやるべきです。そのあとで、プラスアルファのスキルとして英語を足してやる方法はいくらでもあります。

私はこんな場面に遭遇したことがあります。週末、スポーツ施設で不特定多数の子ども達がスポーツのレッスンを受けていた時です。英語でレッスンを行う為、インターに通う子どもばかりが集まる場所でした。国籍は様々でしたが、ほぼ全員インターに通う家族という環境です。親たちは、隅っこに寄って我が子のレッスンを見守ります。ボール拾いを始めたある女の子が、ある中年の紳士(子どものレッスンを見守るある1人の父親)に向かってこう言ったのです。「Hey! Dude! Pick the ball!」と。よりにもよって、息子と同じスクールに通う女の子です。しかも。よりにもよって、厳格そうに見えるブリティッシュアクセントの紳士に!

「え?」「は?」「ん?」という反応が周囲にも広まり「え?まさか、それ大人に向かって言ってないよね?」と私も顔を上げると、言われた紳士は「はあ?まさかキミ。僕に向かって言ってるの?」というジェスチャーをかなり大げさに返しました。それを見た女の子。「Yeah! Dude! That ball! That one!」とやり返すではありませんか。その紳士の態度からして、「その紳士と女の子が面識の無い者同士であること」と「見知らぬ子どもに”Dude!"と呼びつけられて、あまりの無礼さに驚き呆れている」ことが明らかでした。結局、そのボールは他の子どもが拾って持って行ったのでその場はおさまりましたが、父兄の間では大きな失笑が漏れたのはいうまでもありません。

何がまずかったか。それは何よりも「子どもが見ず知らずの大人をDude!などと呼びつけることのまずさを、すぐ間近で見ていた女の子の母親自体が気づいていなかった」という点です。「その話し方はいただけないわ。」と注意するべきシーンです。一言も英語を話さないその日本人の母親は、なぜその紳士が名一杯イラつきのジェスチャーを返したのか、なぜ周りから失笑が起きたのかについて、意味も分からなければもしかしたら興味すらなかったかもしれません。そして、もう一つまずかったのは、Dude!と発した女の子がそれほど小さくはなかった、という現実です。彼女はどう見ても、赤の他人しかも見ず知らずの大人に対する口の聞き方というものを知っていて然るべき年齢の子どもでした。だから「失笑」なんです。そして「嘲笑」も。仮に2,3歳児のミステイクであれば「微笑まれる」程度だったでしょうけれど。

自分が日本語のネイティブ母親であれば、我が子が見知らぬ大人に向かって「おい!そこの野郎!お前!取れよ!ボール!」と叫んだらまずい、って分かります。自分の母国語だからこそ、その失礼さの度合いと気まずさの程度が分かります。ここで大事なことは、母国語の肌感覚です。「まさか。他人に、しかも明らかに年配の方に向かってこんな言葉遣いはしてはならないわ。」という感覚です。わざわざ子どもをインターへ通わせ、習い事も全て英語で教わる環境を選択しているこの日本人家族は、自分の子どもの言動が失笑を買っているとも気づかずに「うちの子インターなんでー。」「英語がペラペラなんですー。」と思っているのかもしれません。日本で生まれ育った日本人でありながら母国語である日本語よりも、「自分の肌感覚の効かない」英語という言語をざわざわ優先し、本当に子どもの利益なると信じているのでしょうか。

お金さえ出せば入れてくれるインターはいくらでもあるのでしょう。お客さんですから。でも、子どもの将来のために「目上の人への口の聞き方」「他人との距離感」を親身になってきちんと教えるのは、親の役目です。まるでファッションの一部みたいな感覚で大事な子どもをインターに通わせてはいけません。

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