先週末、ABRSMの理論試験が終わりました。本人は「まあまあだったよー。難しいとは感じなかったよ。」との感触だったよう。私は「やったー!やっと終わったー!やっと過ぎ去ったー!」と、バンザイでもしたい気分... 笑   音楽理論の勉強をやらせるのは、親の私にとってもものすごくストレスで負荷のかかる仕事。もちろんやってる本人もストレスかかりまくり。小さな子供の視野、視界の狭さを考えると「なんでこんなことしなきゃいけないの?」という疑問がわいてついふくれっ面になる気持ちも、理解できます。でも、ここで学んだ理論が実際に楽器を弾くときに(特に譜読み)役立った、という経験も実際にしている本人。もう少し大きくなればものごと全体を見渡す視界が広くなって、その時に「無駄ではなかった。」「ああ、あの時勉強した理論の話が、ここに出て来た。そのお陰で自分はこれを知ってたんだ。」と思えることがいずれはあれば良いなあと感じます。

理論試験のGrade5に合格しないことには、実技試験のGrade6以上を受験する権利がありません。そのため、理論試験が進まないために、実技試験もGrade5までとってそれきり、上のGradeはもう受けられない。という状態に陥るお子さんは多いです。学年が上がり勉強が忙しくなる前に可能な限り早く理論試験のGrade5をとっておきたい、と皆が思うわけです。

アジア圏でも、特にイギリス系の教育システムにのっているお子さんは、この試験をかなり重要視する傾向があるようです。(逆に日本国内でのこの試験の知名度はとても低いです。音楽の専門の道を進んだ人の間でも、国内ではこの試験はほとんど知られていません。)シンガポールや香港などに在住するファミリー(特に中華系)では「楽器を習っている=あなた(ABRSM試験の)何のグレードを持ってるの?」みたいな感覚で話をする人も多いです。個人的には、子どもが音楽や楽器を学ぶことの目的の全てを「受験のため」「試験のスコアのため」としてしまうのはちょっと悲しい気がします。でも、現実には将来の受験のために少しでも自分自身をアピールするために、この試験のGradeやスコアを少しでも上げたいとしのぎを削って努力している子ども達がいる事も確かです。前述の通り、実技試験の高いGradeを受けるためには最低限理論試験のGrade5に合格すれば良いわけですが、(理論の)Grade5に合格後も(一番高い級である)Grade8までとることで「履歴書上での差別化を図ること」を自分に課す子どももいるほどです。(そこまで行けば音大レベルの知識が必要だそうですから、相当努力しないと手が届かないはずです。)

そういう考え方に、本人が辿り着くまで(たぶん辿り着かないかもしれないけど)少し長い目で見守ろうとは思いますが、残念ながら長男くんにとって「一番好きでない科目」に君臨してしまっている音楽理論。騙し騙し。一歩一歩。気長に進めて行きたいと思います。